7p7p7p8p という好形からでも、刻子を固定する 8p 切りが有利になることがよくあります。 例えば、先日出会ったこんな手牌。 ドラは 8s です。
2m3m5m6m7m5s7s8s8s9s7p7p7p-8pパッと見、5s8s9s8p のどれかを切れば良さそうに見えます。
- 5s
切り … 有効牌は 1m4m8s6p8p9p
- 6s 引いたときが痛いですが、受け入れ枚数的には有利です。8s は基本次に出ていく想定です。
- 8s
切り … 有効牌は 1m4m5s6p8p9p
- 5s に何か引っ付いたところで索子はメンツオーバーになるので、5s を残す意味がほとんどありません。ドラの 8s を残した方がマシです。
- 9s
切り … 有効牌は 1m4m6s
- 意地でもドラの 8s を使い切るためにカン 6s 受けを残すという狙いですが、それであればピンズ側がメンツオーバーなので 8p がそもそも必要ありません。この手は失着です。
- 8p
切り … 有効牌は 1m4m5s6s8s
- 5s6s8s 引きは 1m4m 待ちリーチで、7s9s 引きからは一盃口や好形待ちの変化があります。
目先の聴牌チャンスだけを考えると、ソーズで 1 メンツ固定する 5s8s 切りが有利ですが、ドラの 8s を使い切ることを考えると、8p 切りで不安定なソーズ部分をフォローする、という考え方が必要になってきますね。
ちなみに、8s がドラじゃない場合は、5s 切りの一手でしょうか。 いずれにせよ 5s8s の両方を外す想定なのですが、中央の危険な牌を早めに外したいのと、7s 引きの一盃口の目を残す狙いです。 つまり、こんな形への変化。
2m3m5m6m7m7s7s8s8s9s7p7p7p8pこの形になると、ピンズの変速 3 面張を残す 7s8s 外しよりも、8p 切りの方が受けが広くなります(8種25枚)。 9s 引きの一盃口もあるので、この形まで発展したら 8p 切りが有利です。