まくまく麻雀ノート
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雀鬼流麻雀道場(上巻) の続きです。 名前を伏せた雀鬼会メンバーの牌譜を見ながら、桜井章一氏を交えて、雀鬼会メンバーが議論するという内容です。

今回は面白い趣向が凝らされていて、実は打ち手の一人が雀鬼(桜井氏)本人とバトンタッチしています。 議論しているメンバーはそのことを知らないので、その打ち手の打ち筋をボロクソにけなします(桜井氏本人も自分の打ち筋を一緒にけなすw)。 最後にネタ晴らしされるのですが、そこまでのやりとりがとても面白いです。 桜井氏も、「もう二度と出ねぇよ、こんなお笑いの本は!」と言っています。

今は「デジタル」「確率」といった体の麻雀戦術書はたくさん販売されていますが、桜井氏のような解説があるものは皆無と言っていいでしょう。 彼は、ドラ・色・アヤ・流れというものをものすごく重視しています。 桜井氏のような人が、今後麻雀界に出てくることはあるのでしょうか・・・。

法則その 1

全員の配牌に大きな手が入ってるのは、荒場になる前兆である。そういう時こそ、しっかり打たなければならない

麻雀は、それまでの流れや前局の影響が色濃く出るものである。 その日、卓を引っ張れるだけの強者がいない荒れた場で、全員に大物手が入っている場合、その局も荒れた場になる可能性が非常に高い。 一歩間違えると、勝負を決定付けるような和了りが出るかもしれないので、注意が必要である。 誰かに大きな手が入ってるかどうかのヒントは、ドラや序盤の切り出しにも表れる。

一色手ができるかどうかのポイントは、スジのトイツの有無で、国士無双の場合は、風牌の有無に着目せよ

スジの牌が重なれば一色手は育ちやすい。 スジ牌をトイツや暗刻で持ってれば、その周辺は使いづらくて場に切られてくるので利用しやすいからだ。 だからチートイ同様、一色の場合もスジを大切にする。 国士の場合は、5z6z7z の三元牌より 1z2z3z4z の風牌が 4 枚揃っている方が、和了りに結び付く可能性が高い。 オタ風が早く切られるのに対して役牌は後から切られるし、もし三元牌が鳴かれなければ、ヤマに残っている公算が強いからだ。

法則その 2

麻雀では、同時性の人間を探して打て

三色や一色の同時性の人間がいれば、手の進みは早くなる。 例えば一色の場合、片やマンズで片やソーズなら、互いに不要な色を切るから余った牌を拾いやすい。 三色の場合も同様。 上と下の三色ならもちろん、お互い真ん中同士の三色であっても、残った二人は身動きが取れないため、同時性の自分達の方が浮かび上がってくる。 同時性(=相方)の有無にアンテナを張っていれば、自分の手の進みを計ることができる。

法則その 3

その場で何が強くて、何が弱いかを感じながら打て

マンズの和了りが続く、ドラもマンズが多い等、その場でマンズ色が強ければ、マンズに嫌われている人間は和了れないのが道理である。 ではマンズの次に強い色は何か? 自分が得意な色は何か? あるいは色以外にも、トイツが強いかピンフが強いか? 三色か一色か? と、常に場の強弱に意識を置いて打ち進めることが重要である。

法則その 4

ドラがオタ風か三元牌かで、その場が荒れるかどうかを計れ

同じ字牌でも。ドラがオタ風の場合は小場で、三元牌の場合は荒場になる可能性が高い。 なぜなら三元牌は四人全員に効いており、鳴いただけでマンガン確定。 役を絡めれば、ハネ満・倍マンも難しくはないからだ。 常にドラに注意を払い、大切にすることで、その場の流れと一体化した麻雀を打つことが可能になる。

序盤のツモや切り出しで、今後の流れを予測して打て

早い巡目で捨て牌にカブっている牌が多かったり、ツモがタテに重なってきたりする場合、すでにその時点でトイツ場になることは明らかである。 ならば、自分の手がどの方向に伸びるか、誰の手に注意を払って打ち進めるべきかも、自ずと答えは見えてくる。 序盤のツモや切り出しには多くのヒントが隠されている。 その足跡を見逃さず、場の流れに即した対応で手を進めろ。

不自然さや違和感を見落とさず、そこに隠された意味を探せ

例えば、場にピンズが安いのに自分だけピンズを拾えない。 あるいは、みんなトイツ手なのに自分一人だけピンフ手である。 こういった違和感の裏には、必ず意味がある。 それは自分が引き起こしたものなのか、それとも自然の運の差から来るものなのか、意味をしっかりと捉え、現状を受け止めた上で修正をかけていけ。

法則その 5

目先の形に囚われず、その場の流れに合わせて打て

自分の座っている席が良くない、間に合わないといった場合、面前に固執して大物手を狙っても実らない。 自分が遅れているなら、間に合わせるという意識で、動いていくことが大切である。 動くことで他人の大物手を潰すことにもなるし、自分の手が活性化することにもなる。 それが結果的に卓に乗ることにつながる。

法則その 6

自分の強い色と弱い色をしっかりと把握し、強い色で手をまとめて勝負しろ

例えば、自分はマンズが弱くて相手と対抗できないほどの開きがある場合、マンズを払ってピンズとソーズの二色取りで手牌をまとめ、自分の得意な色で勝負する。 そうやって間に合わせて和了りを重ねていくことで、自分のマンズの弱さが解消され、一歩遅れた状態も修正されていく。

法則その 7

場を支配している主流色の動向に注目し、今後の動きを予測して打ち進めろ

場を支配しているのがマンズで、かつドラもマンズなら、当然その局のマンズ色はさらに強まる。 ならば和了りに最も近いのは、必然的にマンズを得意としている者になる。 マンズが得意な者はここをチャンスと捉え、苦手な者は要注意の意識で打ち進めていけ

法則その 8

刻一刻と変化する流れに対応し、運や状態を計りながら局面に臨め

麻雀では、ちょっとしたミスや鳴き、安いのみ手であっても、場の流れに大なり小なりの影響を与えるものである。 小場は上手が勝ちやすい流れではあるが、何かのきっかけで荒場に変わることは往々にしてあるので、常に全体の流れと他家の動向に気を配り、局面に臨むことが重要である。

法則その 9

親権の流れが生まれると、大物手が飛び交う荒場になる

親が連荘して点棒を叩くのが、親権の流れ。 そうなると状態の悪い人間は流れに乗れず、一人だけ取り残されることになる。 だから遅れている者は、安いスピードの手で和了り、小場で回して対抗していく。 自分の親ですら、安手で流してくれたらベストと考えろ。

法則その 10

変わり目の予兆を見落とさず、その場の流れをしっかり捉えて打て

ずっと小場が続いていても、突如として荒場に変わることがある。 だが、その裏には何らかの予兆が存在する。 例えば前局、誰かに大物手が入っていたり、ドラに字牌が現れたりといった場合、それは場が大きく動くサインでもある。 さらにその半荘、足の遅そうな者や型から外れた者が和了る流れで、遠くに大物手が見えるような人間がいたなら、その局どういう和了りが生まれるかも予測可能となる。

法則その 11

その場の色・型・スジの強弱を常に意識し、全体感でマージャンを捉えて卓に乗れ

その場全体の支配色はどの色か? 和了れる役や型は何か? 和了りやドラに絡んでくるスジは何か? 一方、自分が得意、不得意とする色・型・スジは? という風に、常に全体と個の両方をバランス良く捉え、かつ強弱の変化も見逃さないことが、卓上に乗り、麻雀と一体化することにつながる。

苦手な色を克服した和了りが、マン・ピン・ソー万能の流れを生む

例えば、ずっとマンズが苦手でピンズを得意としていた者が、自分の手牌から得意のピンズが消えてソーズで和了った場合でも、マン・ピン・ソーすべて OK の、万能の状態に入っていくこともあるそうなれば、あとはもう自然に打っているだけでいい。 刻一刻と変わる自分の状態を常に客観的に把握し、より良い状態に持っていくための努力と工夫を忘れるな。 それが「無敗」への道につながるのだ。

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